息子は少し発達障害があります。
協調能力という能力が一般的な同年代の子よりも、著しく低く
脳の信号が発せられてから遅れて体が反応するので
ふたつ以上のことを同時にこなすのが不器用の域を超えています。
見て書く。聞いて書く。や、ミッション車の運転のように
クラッチとブレーキを踏んでギアを入れることは至難の技です。
運動がとても苦手です。
それでも、彼はスポーツがすきです。
小、中と野球をやってました。
一度もレギュラーになったことはありませんが。
彼の劣等感の原因のひとつです。
勉強も得意、不得意は普通にあり大学にも進学していますが
問題を理解し、解くのにひとより時間がかかります。
時間はかかりますが、わたしなんかよりもずっと勉強ができます。
なので、就活でのSPIでは時間が足りずに
そこで選考を落とされることがほとんどでした。
問題事態はちゃんと解くことができていたのにです。
結果、ほかのみんなは
何十社と面接を受けているようですが息子は数社でした。
でも、とっても努力家で
毎晩の夕食後、素振りを100回してました。
大学入試のときも週4日の塾と学校での授業に加え休み時間の勉強
さらに、毎朝4時に起きて勉強していました。
自閉的なところもあって
ひとと積極的に関わることが苦手です。
でも、この部分は、
わたしの母親としてのあり方が影響してきた部分が大きいと思います
受け身なアスペルガー的な要素もあり
ひとの表情でひとの気持ちを読み取るのが少し苦手で
こうして欲しいとかこう思ったとか
言ってもらえないと想像することが得に苦手なので
いわゆる、空気が読めないと責められるタイプです。
きっと本人はそういう特性で
嫌な思い、混乱する思いがあったのでしょう
映画や、特に小説でひとの気持ちを理解する能力を
じぶんで成長させてきたようですが
言葉の意味をことばどおりに理解してしまったり
じぶんの理解を疑うことが難しいので。
イヤミや例え話がわかりづらかったりします
まったく別の意味にとってしまうことも多々あります
突発的な事態が起きるとパニックを起こして
どうすればいいのかわからなくなってときには泣き出します。
そんなときは、わたしに電話してくるので
順を追って説明し、心配ないことを告げると落ち着きます。
なので面接では
用意した答え以外の質問がでたとき固まってしまい
チックが出始めます。
体が揺れ、目が泳ぎ、指を動かしはじめるようです。
そこで
面接は終わります。
息子は自信をすっかり失くしていたようで
就活用の革靴はみるみるホコリが溜まっていきました。
実は
発達障害を疑ったのは去年の9月頃のことです。
ふたつ以上のことを同時に行うのが苦手で
見て書く。聞いて書くもスムーズにいかないようです。
去年、ゼミの課題がやりきれず留年することになり、
ゼミと就活、運転免許の取得のため
今年度は学校の授業はないので余裕だろうとわたしは思ってました
だけど
運転免許に期限ギリギリの9ヶ月かかってしまったのです。
その間、空きの日に
就活はおろか、ゼミにも行ってなくって
(あとでゼミは11月からはじまるのを知りました)
教習のない日はひたすら学科の勉強をしていたのです。
就活に行かなければいけない
だけど、今、教習所に通っているからできない
そう思い込んでいたようです。
そう思い込んだら、できない。としか考えられない
ほかの選択肢をじぶんでかんがえつくことができない
そういう脳の特性です。
なんかおかしいな。そう思いながらも
父や母がいつもお金に苦労し
身を削りながら働いてきてお金に苦労しつづけるのを見てきたのと
じぶん自身が高校中退でまともに就職ができないことで
両親のようになんの保証もない
体だけが資本の仕事をしてきた苦労を
息子に味あわせたくなくて
ちゃんと就職しなければ、息子に何かあったとき
わたしは息子を助けられず、将来は
ニュースで見る事件のような年老いた親と息子が
死体で見つかるようなことになるんじゃないかって怖かったから
空いた日に就活できるやろ!
甘えてるんだ、努力していなんだときつい言葉で責めつづけ
息子がじぶんに苦しんでることを知らず
まるで中学生みたいや!と怒鳴っていました。
息子は子供みたいに泣き出しました。
そのあとから
息子にチックがではじめました。
食事のあと
お茶を飲んだあと
何度も口を叩くようにおしぼりをあてる
見ていて異常なくらい、何度も何度も
お茶を飲む、おしぼりをあてるを繰り返す。
体を左右に揺らしながら
指をせわしなく動かし
ときどき、チョップを繰り返す
TVで大好きなお笑いを見ている間の
リラックスしてるとき、
緊張しているとき
または、わたしと話をしたあとによくやりだした。
やっぱりなんかおかしい
そう思ってネットで調べたら
発達障害にたどり着いて
専門機関に検査してもらったら
息子の特性はやはりそうで
息子の苦手とする能力
心の発達は
14歳くらいだと言われた。
まるで
中学生みたいや!
わたしが息子に投げつけた言葉です。
つづきます。